
「最近、ため息が増えた気がする」
「深呼吸しているのに、なんとなく息が入りにくい」
「秋になってから、呼吸が浅くなったような感じがする」
そんなことはありませんか?
呼吸は普段、ほとんど意識せずに行っているものです。
だからこそ、ふとした瞬間に「なんだか呼吸がしづらい」「深く息を吸いたい」と感じると、不安になることもありますよね。
秋は、夏から冬へ向かって気温や生活リズムが変わっていく季節。
その変化に加えて、仕事や人間関係のストレス、睡眠不足、長時間のスマホやデスクワークなどが重なると、呼吸を浅く感じることがあります。
なぜ「ため息」が増えるのでしょう?
ため息は、必ずしも悪いものではありません。
緊張や不安が続くと、呼吸が速く浅くなりやすくなります。厚生労働省も、不安や緊張が強いと呼吸が浅く速くなることがあると説明しています。
そんなとき、ふっと息を吐く「ため息」が、呼吸のリズムを変えるきっかけになることがあります。
「ため息ばかりついている=悪い状態」と決めつける必要はありません。
むしろ、
「最近ちょっと頑張りすぎているかも」
と、自分の身体に気づくサインとして受け止めてみるのもよいでしょう。
秋に「呼吸が浅い」と感じる理由
秋だから必ず呼吸が浅くなる、というわけではありません。
ただ、秋は生活環境が変わりやすい時期です。
たとえば、
・朝晩の気温が下がってくる
・夏と比べて身体を動かす機会が減る
・仕事や生活のリズムが変わる
・夏の疲れが残っている
・睡眠時間や睡眠の質が乱れている
・スマホやパソコンを見る時間が長い
・肩や首、背中が緊張している
こうしたことが重なると、身体がリラックスしにくくなり、「深く息を吸いにくい」「呼吸が浅い」と感じることがあります。
特にデスクワークやスマホを見る時間が長い人は、知らないうちに背中が丸まり、胸や肩まわりに力が入っていることも。
「呼吸だけを何とかしよう」とするのではなく、首・肩・背中を含めて身体全体をゆるめることも大切です。
東洋医学では「秋」と「肺」の関係を考えます
東洋医学では、秋は「肺」と関係の深い季節と考えます。
ここでいう「肺」は、現代医学でいう肺という臓器だけを指すものではありません。
東洋医学独自の身体の見方で、呼吸や皮膚、身体の外側との関係などを含めて考える概念です。
秋になると空気が乾燥しやすくなり、身体の外側の環境も変わっていきます。
そのため東洋医学では、秋を「身体の内側と外側のバランスを見直す季節」として捉えてきました。
『黄帝内経』にも、季節の変化に合わせて生活を整えるという考え方があります。
現代医学と東洋医学では身体の捉え方が違いますが、
「季節が変わると、身体のリズムも変化する」
という視点で自分の状態を見直してみるのは、秋の養生の一つと言えるでしょう。
「深呼吸しなきゃ」と頑張りすぎなくても大丈夫
呼吸が浅いと感じると、
「もっと大きく息を吸わなきゃ」
と思ってしまいますよね。
でも、無理に大きく吸おうとすると、かえって身体に力が入ってしまうことがあります。
まずは「吐く」ことを意識してみましょう。
鼻から自然に息を吸い、口からゆっくり息を吐く。
肩を上げず、できるだけ力を抜いて、数回繰り返します。
厚生労働省のセルフケア情報でも、緊張が強いときの呼吸法として、ゆっくり息を吐いてから吸う方法が紹介されています。
朝起きたときや、仕事の合間、寝る前などに、ほんの数分でも構いません。
「深く吸う」よりも、
「ゆっくり吐いて、身体の力を抜く」
くらいの気持ちで行ってみてください。
呼吸が浅いときは、肩や背中もチェックしてみましょう
呼吸は肺だけで行っているわけではありません。
胸郭や横隔膜、首や肩、背中など、身体のさまざまな部分が呼吸に関わっています。
だからこそ、
「呼吸が浅い」
↓
「肺が悪いのかな?」
とすぐに考えるのではなく、
「最近、肩や首に力が入っていないかな?」
「背中がガチガチになっていないかな?」
「仕事中ずっと同じ姿勢ではないかな?」
と身体全体を振り返ってみることも大切です。
シャローム鍼灸院では、呼吸だけを見るのではなく、首・肩・背中、睡眠や疲れなども含めて、身体全体の状態を丁寧にお聞きしています。
東洋医学では、身体はそれぞれが独立しているのではなく、互いに影響し合っていると考えるからです。
「最近、ため息が増えた」
「なんとなく身体に力が入っている」
「肩や背中がいつも緊張している」
そんな方は、一度ご自身の身体にゆっくり意識を向けてみてください。
ただし、「息苦しさ」は我慢しないでください
ここは大切なポイントです。
「呼吸が浅い」という感覚の背景には、ストレスや姿勢だけでなく、呼吸器や心臓などの病気が隠れている場合もあります。
特に、
・急に強い息苦しさが出た
・胸の痛みや圧迫感がある
・強い動悸を伴う
・唇や顔色がおかしい
・安静にしていても息苦しい
・症状が繰り返す、または悪化している
といった場合は、鍼灸で様子を見るのではなく、医療機関への相談を優先してください。
突然の強い症状や緊急性が疑われる場合は、救急車を呼ぶことも検討してください。政府広報でも、呼吸の苦しさや胸の痛みなどがある場合の緊急対応について案内されています。
秋は「少し立ち止まる季節」
夏の間、頑張って動き続けてきた身体。
秋になったら、少しペースを落として、
ゆっくり吐く。
肩の力を抜く。
背中を伸ばす。
朝の光を浴びる。
よく眠る。
そんな小さな習慣から始めてみませんか?
「ため息が増えた」というのは、もしかすると身体からの
「ちょっと休んでね」
というサインなのかもしれません。
シャローム鍼灸院では、肩こりや首こりだけでなく、「なんとなく身体が重い」「緊張が抜けない」「季節が変わると体調が揺らぐ」といったお悩みについても、東洋医学の考え方を取り入れながら、一人ひとりの状態に合わせて施術しています。
秋の身体を整えて、これから迎える冬を気持ちよく過ごせるように。
まずは、今日ひとつ。
ゆっくり息を吐くところから始めてみましょう。
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