梅雨明けが近づき、いよいよ本格的な夏のはじまり。気温も湿度も高くなるこの季節は、実は私たちの身体にとって思っている以上にストレスがかかっています。特に、冷たいものの摂りすぎやクーラーによる冷え、汗で失われる水分やミネラルの影響で、なんとなく「だるい」「重い」「疲れやすい」と感じる方が増える時期でもあります。
そんな夏の不調には、「食べることで体を整える」東洋医学の知恵=食養生がとても役立ちます。今回は、夏の身体にうれしいデトックス食材8つと、それに合わせた簡単なツボケアをご紹介します。
1つめは〈冬瓜〉。体の余分な熱と水分を排出してくれる代表的な夏野菜です。むくみやだるさが気になる方は、薄味のスープや蒸し煮で取り入れてみてください。
2つめは〈緑豆〉。中医学では熱を冷まし、体を潤す作用があるとされ、特に暑さによる頭痛や吹き出物が気になる方におすすめです。
3つめは〈黒豆〉。利尿作用と抗酸化作用があり、腎の働きを助けてくれるので、疲れやすい方にぴったり。煮出して黒豆茶にしても飲みやすいです。
4つめの〈トマト〉も、体の熱を冷ましながら潤す働きがあります。ビタミンCやリコピンも豊富で、美容と健康にうれしい夏の味方です。
5つめの〈ゴーヤ〉は、苦味成分により食欲を促し、胃腸の働きをサポート。暑さで食欲が落ちている方におすすめです。
6つめの〈米麹甘酒〉。こちらは“飲む点滴”とも言われるほど、栄養価が高く腸を整えてくれます。冷やしても温めてもOK。朝の一杯でエネルギー補給と腸活を。
7つめの〈きゅうり〉は、利尿作用と体の熱取りに優れており、クールダウンしたいときにぴったり。塩もみなどにすると体を冷やしすぎず取り入れられます。
最後に8つめは〈ミント〉。ハーブティーにして飲めば、気分もすっきりリフレッシュ。食欲がない時や、気分が落ち込みがちな時にも助けになります。
食養ーマクロビオティックの「身土不二」の考えでは、もともとその地域に自生する、その地域で採られたものを食すのが良いとされるので、伝統的な食養レシピにはトマトやゴーヤはほとんど使われません。が、日本もこれだけ暑くなっている昨今では、取り入れても良いでしょう。
こうした食材の力をさらに引き出すには、ツボ刺激などのセルフケアもおすすめです。むくみに悩む方は「三陰交(さんいんこう)」へのお灸を、冷えや疲労感には「湧泉(ゆうせん)」のツボ押しを。気分のもやもやには「合谷(ごうこく)」という手のツボも効果的です。
シャローム鍼灸院では、こうした日々の食や暮らしの習慣と合わせて、身体の内側から整えるサポートをしています。「最近ちょっと疲れがとれないな」「夏になると体調を崩しやすい」という方、まずは身近な食材から始めてみませんか?東洋の知恵が、きっと力になってくれます。