立春を迎える前後の体調管理

― 春に向けて、今から整えておきたい身体の養生法 ―

2月に入り、暦の上では「立春」を迎えます。
まだ寒さが厳しい時期ではありますが、東洋医学ではこの立春を境に、自然界のエネルギーは少しずつ「春」へと向かい始めると考えられています。

この時期に体調を崩しやすい、なんとなく不調が続くという方は、冬の疲れを引きずったまま春に入ろうとしているサインかもしれません。

今回は、立春前後に起こりやすい体の変化と、春に向けて今からできる養生についてお伝えします。


立春は「切り替わりの時期」

東洋医学の古典『黄帝内経』では、
春は「生(しょう)」の季節、つまり芽吹き・成長の始まりとされています。

一方、冬は「蔵(ぞう)」の季節。
体のエネルギーを内側に蓄え、静かに過ごすことが大切な時期です。

立春前後は、この
「ためる」から「動き出す」への切り替えが起こるタイミング。

そのため、

  • 冬の間に溜まった疲れ
  • 冷えによる血流の滞り
  • 排毒の活発化
  • 自律神経の乱れ

こうしたものが表に出やすく、
頭痛・肩こり・だるさ・不眠・気分の落ち込みといった不調として現れやすくなります。


立春前後に多い不調の特徴

この時期、特に多く見られるのが以下のような症状です。

  • 朝起きるのがつらい
  • 肩や首が重い、頭がスッキリしない
  • 胃腸の調子が落ちる
  • 花粉症による涙・鼻水
  • アトピー症状の悪化
  • 寝つきが悪い、眠りが浅い
  • イライラしやすい、気分が安定しない

東洋医学では、これらは
**「気の巡りがうまく切り替わっていない状態」**と考えます。

冬のまま体を固めていると、春の動きに対応できず、不調として現れてしまうのです。


春に向けて大切なのは「少しずつ緩めること」

立春前後の養生で大切なのは、
一気に生活を変えたり、無理に動き出したりしないこと。

ポイントは 「少しずつ緩める」 ことです。

① 冷えを残さない

春が近づいても、体の深部はまだ冷えやすい時期です。
特にお腹・腰・足元は冷やさないよう意識しましょう。

  • 湯船に浸かる
  • 首・足首を温める
  • 冷たい飲み物を控える

こうした基本的なケアが、春の不調予防につながります。


② 夜の過ごし方を整える

春に向けて自律神経が切り替わる時期だからこそ、
夜は「しっかり休ませる」ことが重要です。

  • 就寝前はスマホを控える
  • 寝る前に深呼吸をする
  • できるだけ同じ時間に布団に入る

これだけでも、朝の体の軽さが変わってきます。


③ 胃腸を労わる

立春前後は、胃腸の不調が出やすい時期でもあります。

  • 食べ過ぎない
  • 温かい食事を中心にする
  • よく噛んで食べる

「春に向けてデトックスしよう」と急に食事を減らすのは逆効果。
まずは消化できる体を作ることが大切です。


鍼灸で整える「春への切り替え」

鍼灸は、こうした季節の変わり目にとても相性の良いケアです。

  • 自律神経のバランス調整
  • 血流や気の巡りを整える
  • 冬に溜まった緊張をゆるめる

立春前後に施術を受けることで、
「春に不調を持ち越さない体づくり」がしやすくなります。

実際にこの時期は、

  • なんとなく不調が続いている方
  • 毎年春先に体調を崩しやすい方
  • 気分の浮き沈みが気になる方

こうした方が多く来院されます。


まとめ|立春は「準備の季節」

立春は「もう春だから頑張る」時期ではなく、
春に向けて体を整え始めるタイミングです。

冬の疲れをやさしく手放し、
少しずつ巡りを取り戻すことで、春は驚くほど楽に過ごせます。

シャローム鍼灸院では、
立春前後の体調や生活リズムに合わせた施術を行っています。

「なんとなく不調」を感じている方こそ、
ぜひ一度、体の声を聞く時間をつくってみてください。