サウナで温活 ─ 夏も冬も“巡り”を育てる東洋医学的習慣

処暑を過ぎても、暑い日が続きますね。
院長は最近、サウナにハマっています。シャローム鍼灸院から車で20分ほどのところに天然温泉があり、サウナが充実しているんです。

サウナといえば「リラックス」「整う」といった言葉が有名ですが、実は東洋医学的に見ても、サウナはとても理にかなった“温活”の方法です。冷え性や血行不良で悩む方だけでなく、自律神経の乱れを整えたい方にもおすすめです。


サウナと東洋医学の関係

東洋医学では、私たちの健康は「気・血・水」の巡りによって保たれていると考えます。

  • サウナで温める → 血管が広がり、血の巡り(血行)が促進される
  • 汗をかく → 水分代謝が活発になり、余分な「湿」を排出
  • 冷水浴・休憩で整える → 自律神経が切り替わり、気の流れがスムーズになる

つまり、サウナは「気・血・水」のバランスをリセットする総合ケアなのです。


サウナ温活の効果

  1. 冷えの改善
     手足の末端まで温まりやすくなり、慢性的な冷えに効果的。
  2. 肩こり・腰痛の緩和
     筋肉の血流が改善され、コリがほぐれやすくなります。
  3. 自律神経の安定
     温冷交代浴で交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに。睡眠の質もアップ。
  4. デトックス効果
     汗とともに余分な老廃物や熱を外に出すことで、体が軽く感じられます。

鍼灸との相性も抜群!

実はサウナ後は、ツボ刺激の効果が高まりやすい状態です。
血流が良くなっているときに「足三里」「合谷」などを軽く押すと、巡りがさらにスムーズになり、疲労回復に◎。


サウナ温活のポイント

  • 入りすぎない:目安は10〜15分×3セット
  • 水分補給を忘れない:麦茶などで「水と塩分」を補う
  • 冷やしすぎに注意:水風呂後は必ず休憩で体を慣らす
  • 週1〜2回で十分:無理なく続けることが一番大切

まとめ

サウナは「ただのリラクゼーション」ではなく、東洋医学的には「気・血・水を調える温活習慣」。冷え、疲れ、自律神経の乱れに悩んでいる方に、ぜひ取り入れていただきたいセルフケアです。

シャローム鍼灸院では、サウナや温活と組み合わせたセルフケアアドバイスも行っています。日常に取り入れて、より健やかに整えていきましょう。

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暑熱順化の落とし穴「脱順化」とは?

今年も続く猛暑。体を暑さに慣らす「暑熱順化」が大切だという話題はよく耳にします。シャローム鍼灸院でも、5月6月から度々紹介してきました。実際、汗をかく力や血管の調整力が高まり、熱中症予防や夏バテ防止に役立つことがわかっています。
しかし、あまり知られていないのが 「脱順化」 です。


脱順化とは?

せっかく身につけた暑さへの適応力も、使わなければ衰えてしまいます。
数日から1週間程度、涼しい環境にいて外に出ないでいると、

  • 発汗機能が低下
  • 血管拡張能力が衰える
  • 暑さに再び弱くなる
    といった現象が起こります。これが「脱順化」です。

脱順化が起きやすいシーン

  • 長期の出張や旅行で涼しい場所に滞在したあと
  • お盆休みで涼しい地域に旅行・帰省したとき
  • 雨や台風で外出できず、数日間ほとんど冷房の効いた屋内で過ごしたとき

お盆明けのこの時期、は脱順化が起こりやすく、特に高齢者・小児・基礎疾患を持つ方は暑熱順化が進みにくい上、脱順化も早く起こりやすいため注意が必要です。


東洋医学からみる脱順化

東洋医学では「衛気(えき)」という、外界から体を守るバリアのようなエネルギーの存在が説かれています。
脱順化は、この衛気が弱まり、外の環境に対応する力が落ちている状態と考えられます。
その結果、

  • のぼせ
  • 冷えとのぼせが交互に出る
  • 疲れやすい
  • 不眠やイライラ
    といった症状が現れることもあります。

脱順化を防ぐ・リカバリーする方法

1. 短時間でも屋外に出る

朝夕の比較的涼しい時間帯に、15〜20分程度の散歩で十分。
「軽く汗をかく」ことがポイントです。

2. お風呂で体を温め直す

シャワーだけで済ませがちですが、ぬるめのお湯(38〜40℃)に10分程度浸かり、体温調整機能を刺激しましょう。

3. 食養生で“気”を補う

  • 麦茶(体を潤しつつ巡りを良くする)
  • 梅干し(発汗を助ける)
  • ナス・きゅうり・スイカ(熱を冷ます)
    をバランスよく取り入れることが大切です。

4. ツボ押しケア

  • 足三里:胃腸を整え、全身の気を養う
  • 大椎:首の後ろ。体温調節を助ける
  • 合谷:手の甲。自律神経のバランス調整に

まとめ

「暑熱順化」は一度身につければ一生モノ…ではありません。
冷房生活や外出不足であっという間に「脱順化」してしまい、かえって夏バテや熱中症のリスクを高めてしまいます。
シャローム鍼灸院では、岩盤浴マットやよもぎ蒸しで、暑熱順化対策のメニューもご用意しています。
毎日のちょっとした習慣で、順化の効果を持続させることが、猛暑を健やかに乗り切るカギです。

コロナ後遺症

コロナ感染が増えていますね。
そこで気になるのは、後遺症です。シャローム鍼灸院にも、コロナ後遺症で味や臭いがわからないという新規患者さんが増えています。

そもそも論で言うと、ワクチンを接種していない方は感染しても症状も軽く、後遺症もほとんど出ていないようですが。。。かかった後にそれを言っても仕方がない。

味覚も嗅覚も神経症状で、鍼灸治療によって改善することが多いです。
先日いらっしゃった患者さんも、きた時には何も臭い感じなかったですが、治療後にはお灸の香りもお茶の味もわかると喜んでいました。

気になる症状がありましたら、お気軽に相談してください。

暑さに強い体をつくる!

東洋医学から見た「暑熱順化」のすすめ

今年の夏は、まさに“灼熱”という言葉がぴったりの猛暑が続いています。
急な暑さで体がついていかず、日中のだるさ・食欲不振・寝苦しさなどに悩む方も多いのではないでしょうか。
そんな中、大切なのが 「暑熱順化」 です。


暑熱順化とは?

暑熱順化とは、体が徐々に暑さに慣れていくこと。
本来は暑くなる前から、少しずつ準備することが大切です。シャローム鍼灸院でも5月6月から、ブログなどで繰り返しその大切さを伝えてきました。
具体的には、汗をかく機能や血管の拡張能力が向上し、効率よく体温を下げられるようになる状態を指します。
この状態になると、

  • 少ない汗でしっかり放熱できる
  • 心臓への負担が減る
  • 疲れにくくなる
    といったメリットがあります。

東洋医学的にみる「暑熱順化」

東洋医学では、夏は 「心(しん)」 の働きが盛んになる季節とされます。
心は血液循環や精神の安定を司る臓で、夏の強い陽気に影響を受けやすい存在です。
急な猛暑にさらされると、心の働きが乱れ、ほてり・不眠・動悸・イライラといった症状が出やすくなります。
暑熱順化は、心と体を徐々に夏モードへ整える“ならし運転”のようなもの。
つまり、「陰陽の調和」をゆっくり変化させていくプロセスです。


暑熱順化のステップ

暑熱順化は、真夏にいきなり始めても効果が出にくいのが特徴です。
理想は 5〜7日間かけて少しずつ。以下の方法を組み合わせるのがおすすめです。

1. 軽い発汗習慣

朝や夕方の涼しい時間に15〜30分のウォーキング。
軽く汗ばむ程度の運動がベスト。
東洋医学でいう「衛気(えき)」が鍛えられ、外気温に強い体になります。

2. 温冷のメリハリ入浴

ぬるめ(38〜40℃)のお湯に10分以上浸かり、最後に水シャワーを足首・手首だけにかける。
これで血管の開閉がスムーズになり、巡りが整います。

3. 発汗を助ける食材

  • きゅうり・スイカ(清熱・利尿作用)
  • 生姜(発汗を促す)
  • 麦茶(体を冷やさず潤す)
    水分は“がぶ飲み”ではなく、こまめに少量ずつ。

4. ツボ押しで巡りアップ

  • 労宮(ろうきゅう):手のひら中央。心の熱を冷ます。
  • 足三里(あしさんり):膝下外側。全身の気血を補い、夏バテ予防に。

暑熱順化の落とし穴

  • 無理な運動は逆効果(熱中症リスク大)
  • 発汗後の塩分補給を忘れない
  • 冷房の効きすぎた部屋に長時間こもらない

まとめ

暑熱順化は「夏の体」をつくるための準備運動。
東洋医学の視点を加えれば、ただ暑さに耐えるのではなく、季節と仲良くなる知恵として日々に活かせます。
今年の猛暑も、少しずつ体を慣らしながら、元気に乗り切りましょう!

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夏の便秘

暑い日が続いていますね。お通じ、きてますか?

暑さの中、便秘の方が多くなっているようです。
東洋医学では、便秘の原因は4種類あるとされていますが、大別すると2種類。つまり陰性の便秘と、陽性の便秘となります。

陰性の便秘は、内臓が冷え、緩み、便を押し出す力がないために便が出ないもの。
陽性の便秘は、熱により便の水分が抜け、詰まってしまって出ないもの。

暑さにやられ、また動物性の食事に偏ると陽性の便秘になりやすく、また暑いからとクーラーで身体を冷やし、冷たい飲み物や果物を摂りすぎると陰性の便秘になりやすくなります。

シャローム鍼灸院では、こうした便秘に対しても、鍼灸治療を行なっています。
全身のバランスを整え、津液(水)の流れを良くし、腸の動きを活性化させます。多くの方は治療中にグルグルとお腹が鳴り、そのままトイレに駆け込む方もいらっしゃいます。

三連休からお盆休み、この機会に身体の調子を整えていきましょう!

夏季休業

シャローム鍼灸院は8/3-6の期間、夏季休業をいただいております。

院長もゆっくり休養し、また皆さまの治療がんばります♪

飼い主さんができる!ペットのためのアニマルマッサージ入門

梅雨が明け、暑さが本格化するこれからの季節。人間同様、ワンちゃん・ネコちゃんもエアコン冷えやストレス、運動不足で体調を崩しやすくなります。特にワンニャンは、地面との距離が近く、地面の熱の影響を受けやすいです。
そんなとき、自宅で手軽にできる「アニマルマッサージ」は、東洋医学の考え方を取り入れてペットの健康をサポートするセルフケアです。日本では動物への鍼灸には獣医師免許が必要で、鍼灸師が行うことはできませんが、飼い主さん自身による優しいマッサージなら、安心して取り入れられます。今日は、そのメリットと具体的な手順をまとめました。


1)アニマルマッサージのメリット

  1. 血行促進・筋肉の緊張緩和
    やさしく撫でたり、軽い押圧をすることで全身の血流がアップし、夏場の冷えやだるさを和らげます。
  2. 自律神経のバランス調整
    ゆったりとしたリズムでマッサージすることで、緊張(交感神経優位)からリラックス(副交感神経優位)への切り替えを促します。
  3. 飼い主さんとのスキンシップ強化
    手のぬくもりと触れ合いは、ペットに安心感を与え、信頼関係をより深めます。
  4. 関節・筋肉トラブルの予防
    運動量が減りがちな猛暑の時期に、関節周囲の柔軟性を保つのに役立ちます。

2)準備と注意点

  • 環境づくり
    静かで涼しい室内。床に滑り止めマットを敷き、ペットがリラックスできる場所を選びましょう。
  • 道具
    手のひらだけでOK。上級編として、手に入るようなら棒灸も使ってみましょう。
  • ペットの様子を見る
    痛がったり嫌がったりする部位は避け、必ずペットの表情や声を確認しながら行いましょう。

3)基本ステップ

ステップ1:呼吸を合わせる

まずはペットの横に静かに座り、深呼吸を繰り返しながら心を落ち着けます。ペットがリラックスしている呼吸リズムに合わせ、自分の呼吸もゆったりと。

ステップ2:全身の軽擦(撫でる)

手のひら全体で、背中から首、腰、お尻、太ももへと軽く撫で下ろします。皮膚に垂直ではなく、毛並みに沿って行うと心地よく感じてもらえます。

ステップ3:ポイント押圧(ツボ刺激)

東洋医学的におすすめの簡単ツボを2つご紹介します。

  • 頸椎下(けいついか):首の付け根、背骨と肩甲骨の間。緊張をほぐし自律神経を整えます。
  • 足裏ケア:肉球まわりや指間をやさしく揉むと、全身の気血の巡りが促進されます。
  • 尻尾付け根:背中と尻尾の境目。百会(ひゃくえ)のつぼ。自律神経、メンタルに効果的。

指の腹を軽く当て、1~2秒かけて押し、1秒かけて離す「1・1呼吸」で3~5回ほど刺激します。
棒灸や、手軽にホッカイロなどで温めてあげてもとても喜びます。

ステップ4:関節まわりの運動サポート

関節を無理なく曲げ伸ばし、可動域をチェック。過度な痛みがなければ、優しく曲げ伸ばしてあげましょう。

ステップ5:仕上げの撫で

最後は再度全身を撫でながら、優しく声かけ。終わったらラブラブご褒美タイムを!


4)夏ならではのプラスαケア

  • 保冷パックの活用:熱中症予防には、首筋や腋の下に保冷パックを数分当ててからマッサージすると喜びます。

まとめ

飼い主さん自身の手でできるアニマルマッサージは、ペットの夏バテや冷え対策にぴったり。器具不要、短時間で取り入れられるセルフケアなので、毎日のルーティンにぜひ加えてみてください。触れ合いの中で深まる信頼と、涼しい夏を乗り切る元気な体を、アニマルマッサージで育んでいきましょう!